自転車の選び方

2019/10/5、一部更新しました。

 

サイクリング部に入りたいと思っている方の一番の心配事は、自転車の選び方だと思います。「何十万円の自転車を買わないといけないの…?」と思っている方もいるかもしれません。結論から言えば、そんなに高い自転車を買う必要はありませんが、自転車を買う際に気を付けるべきポイントはあります。このページでは、自転車の選び方について書きます。

※自転車そのものは入部後に買ってもらっても十分間に合うので大丈夫です。ただ、安全講習の関係上5月中旬までには買うことをお勧めします。

 

自転車を選ぶときに気をつけるべきこと

  • ダボ穴の有無

一口に自転車といっても、ロードバイク、クロスバイク、シクロクロス、マウンテンバイク、ランドナーなど、種類はたくさんあります。しかし、どれを選ぶにしても、まず確認してほしいのが、ダボ穴の有無です。これがないと、自転車の後ろに荷物を付けるために必要なキャリアを取り付けることができません。自転車を買うときは、必ずダボ穴の有無を確認してください。

※追記:ダボ穴なしでも取り付けられるキャリアはありますが、安定性という意味ではダボ穴ありの自転車に劣ります。なるべくダボ穴ありの自転車を買うようにしてください。

  • ブレーキの種類

ツーリング班は、時には雨の中走ることもあります。そのため、自転車を買うときは雨でも止まれるような制動力の高いブレーキを選ばなければいけません。サイクリング部では、ディスクブレーキまたはキャリパーブレーキを推奨しています。Vブレーキも可です。カンチブレーキは、制動力が低くお勧めしません。これを書いている筆者もカンチブレーキの制動力の低さに悩まされました。

  • フレームの素材

主に自転車のフレームの素材として使われているのは、クロモリアルミカーボンです。自転車のフレームは、素材によって性質が異なるので、自転車を選ぶときにはフレームの素材に着目するとよいでしょう。

  • クロモリ

 昔の自転車によく使われていた素材です。重く、スピードは出ませんが、安価で、振動吸収性が良く、何より他の素材と比べて圧倒的に頑丈です。レース向きというよりはツーリング向きの自転車です。速く走るのには向きませんが、まったりツーリングをしたい人にはおすすめの素材です。

  • アルミ

 少し前まで第一線で活躍していた素材です。クロモリと比べて振動吸収性に劣り、乗り心地はあまり良くないと言われていますが、安価で、軽量な点がメリットです。いわゆる"ロードレーサー"的な走りを楽しみたいなら、クロモリよりアルミの方が向いているかもしれません。近年は、加工技術の進歩により、以前よりも乗り心地が良くなっていると言われており、コストパフォーマンスに優れた素材であると思います。部員のほとんどは、アルミの自転車を持っており、おすすめの素材です。

  • カーボン

現在のロードレースで最も使われている素材がカーボンです。乗り心地が良く、他の2つと比べて圧倒的に軽量と、まるでクロモリとアルミの良いとこどりのような夢の素材です。欠点としては、高価であることと(完成車で20万~くらい)、フレームが割れてしまうため重い荷物を積めないという点です。特に2つ目の欠点はツーリング班としては致命的で、カーボンの自転車では、1,2泊程度のツーリングはできますが、合宿には行けないと思ってもらった方がいいです。そのため1台目にカーボンを買うのはお勧めしません。しかし、2台目として買うのはありです。全サイクリング部員の憧れの素材です。筆者もまた、カーボンロードに憧れる人の一人です。。。

  • コンポーネント

ディレーラー(変速機)、ブレーキ、STIレバー(ブレーキを握るところ)など、フレーム、ハンドル、ホイール以外のほぼ全てのパーツをまとめてコンポーネントと呼びます。日本のロードバイクにはほぼ全て「シマノ」という会社のコンポーネントが付いています。シマノのコンポーネントにはグレードがあり、上位の物ほど軽量で、性能も良くなります。上位の物から、

DURA-ACE(デュラエース)

ULTEGRA(アルテグラ)

105(イチマルゴ)

Tiagra(ティアグラ)

SORA(ソラ)

Claris(クラリス)

Tourney(ターニー)

となっています。

一番上のDURA-ACEは、プロのレースで使われるようなグレードで、コンポーネントだけで20数万円します(!)。逆に下位グレードのSORAやClarisは2万から3万円ほどです。このように、コンポーネントによって自転車の値段は大きく変わります。

じゃあどれを選べばいいのかというと、なんでもいいです。よく、「最低でも105」とか言われていますが、105以上の自転車を持っている部員の割合は、そこまで高くないです。SORAやClarisの自転車に乗っている部員も多いのでそれで十分だと思います。ただし、一番下のTourneyに関しては、Claris以上とやや仕様が異なるのでお勧めしません。。。

※レーサー班にも入りたいと思っている人は、105以上の自転車を買うようにしてください。(参考:https://titechcycling-racer.hatenablog.com/bicycle#%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%9D%E3%81%AF%E3%81%A9%E3%82%8C%E3%81%8C%E8%89%AF%E3%81%84%E3%81%8B

  • タイヤの種類

多くのスポーツ自転車は700cという大きさのホイールを採用しています。タイヤの太さは23mmから35mmほどまであります。タイヤは細ければ細いほどスムーズに進めるようになりますが、パンクのリスクも増えます。逆にタイヤが太いと、パンクのリスクは減りますが、スピードはやや落ちます。ツーリング班は荷物を載せるので、28c以上をお勧めします。25c未満のタイヤはパンクのリスクが増えるため選ばないのが無難です。

  • 見た目

これは完全に筆者の主観ですが・・・、自転車を買うときは、見た目が気に入った自転車を買うことをお勧めします。やっぱり、カッコいい自転車を買うとモチベーションも上がるので、沢山走りたくなります! 見た目が好きじゃない自転車を買って乗らなくなるよりは、見た目が好きな自転車を買うほうがいいでしょう。カッコいい自転車を買って先輩に自慢しましょう~!

 

自転車の種類

ここでは、ロードバイク、クロスバイク、シクロクロス、MTB(マウンテンバイク)、ランドナーについて書きます。

  • ロードバイク

現部員の所持率が一番高いのがロードバイクです。ドロップハンドルという曲がったハンドルが特徴です。ロードバイクは、主にレース用エンデュランス用の2つに分類されます。例えば、Anchorのロードバイクだと、「RSシリーズ」がレース用、「RLシリーズ」がエンデュランス用にあたります。値段は、105搭載だと15万円~、SORAやClaris搭載だと8万円~くらいです。

  • レース用

 ロードレースに出るために、反応性と加速性を重視して作られている自転車です。その分乗り心地はやや劣ります。

  • エンデュランス用

 長距離を安定して、快適に走るために作られた自転車です。その分加速性や反応性はやや劣ります。「グラベルロード」というジャンル分けをしているメーカーもあります。

正直、レース用とエンデュランス用は明確な区分けがあるわけではないので、気に入った方を買うことをお勧めします。(レース用でロングライドはできるし、エンデュランス用でレースにも出れます。)

  • クロスバイク

女子部員は、このクロスバイクに乗っている方も多いです。ロードバイクと違ってハンドルがフラットです。値段は50,000円~ほどです。

  • シクロクロス

基本的にはロードバイクと同じですが、タイヤが太く、ディスクブレーキであることが特徴です。ロードバイクと比べると速くは走れないですが、耐久性はこちらのほうが上です。値段は90,000円~ほどです。

  • MTB(マウンテンバイク)

極太タイヤを履いているため、未舗装路も走れちゃう優れものです。しかし通常のツーリングでは未舗装路を走る機会はあまりないため、やや過剰性能です。スピードは出ませんが、ほとんどパンクをしなくなります。

  • ランドナー

今はあまりメジャーではなく、種類も他の自転車に比べると多くありません。しかし、ランドナーは自転車旅行のために作られた自転車であるため、とても頑丈です。また、クロモリ製であるためやや重たいです。どちらかというと低速走行向きの自転車ですね。

 

自転車は決して安い買い物ではないと思います。だから、初めて買う人は一人で決めるよりも、自転車屋の人や部員に相談して買うのをお勧めします。

何かわからないことがありましたらメールやTwitter、もしくは直接部員に聞いてください!質問お待ちしております。