ゆるふわ しらびそ秋合宿 後編

ゆるふわ しらびそ合宿 後編


一人、



また一人、



そしてまた一人、



それぞれの道で、





僕らはそのとき、確かにそこに集まったのだった。



島田「いっぺいさん!!!!今日は飲みましょう!!!!!」




その日、強い風を感じたのは最終日前夜の自炊前の、温泉入浴後の団欒の時間だった。



明日のルートを確認するのは上級生の役目。


45期 蔵本「ルートなんだけどこっちでいい?天竜川のそばがきれいだと思う。標高差は今アプリで調べるわ。……え?このアプリ?50円ぐらいでダウンロードできるやつで、海外でも標高差とか見られるからかなり便利。それじゃ、今作ったやつLineに挙げるからちょっと確認して。
46期 藤生「あ、分かりました。どうもありがとうございます。」
43期 一平「……え!?マップルだと何ページになんの?

急なルート変更でも手早く高低差も瞬時に計算しつくす45期蔵本。


そう、気が付けばすっかり後輩の方が頼もしくなっていたのである。
もうすっかり出番がなくなって寂しいやら、後輩の成長を頼もしく感じ嬉しいやらで、なんだか複雑気分であった。思い出すなぁ、蔵本は1年生のときからしっかりしてて、なんか誰よりも走るとかいってほざいてた島田と自らガチ班を選んだのに走りたがらない木下という最悪のコンビをまとめ上げた裏番長的な存在だったのかもなぁ。最初に会ったのは初顔合わせだったかなぁ。勝倉と一緒に来てたのが印象的だったなぁ。


……ん?そういえば、もう一人上の学年のやつがいたような……

ビュゴ~~~ビュゴ~~~ビュゴ~~~





……え、室内なのに強風!?





44期 島田「タケテル!!タケテル!!俺たちは2年生だし同級生なんだよなー!!!ってかここ歴代の部長揃ってんじゃん!!!すげーな!!!部長心得ここでできんじゃん!!!!!!すごくね!!!!!!!」






43期と45期と46期がルートを確認している最中、44期島田は髪が濡れて困っている後輩たちのために先輩風を吹かせてドライヤーとして活躍していたのであった。\(^o^)/ビュゴ~~~

超大型台風を思わせる強風は全て島田から吹いていたのである。恐るべし、自称老害(笑)
島田はルート確認しなくて大丈夫なのかな?……不吉な予感がするわ。





























──そして、飲み会へ

43期 一平「だいたい鍋が二つあるのに豚キムチ鍋を二つやるっておかしくね???」
45期 前川「いやおいしかったから結果オーライですよ(笑)」
44期 島田「……一平さん、この話オーディエンス飽きてますよ。
43期 一平・45期 前川「…………」



\(^o^)/ビュゴ~~~





44期 島田「いやーーーー俺たちもすっかり老害だな!!!!!!ってか俺たちで何老害かな??ちょっと若い衆に決めて貰おうと思うんだわ。じゃあ一人づつ先輩が何老害か言ってけよ!!!」



47期 和田「前川さんはアスタリスク老害です」
45期 前川「はぁぁ?(笑)おかしいだろー」



47期 池田「蔵本さんはむっつり老害ですよ、僕が知らないうちにそういうことしてるんで。」
45期 蔵本「ハァ!?ふざけんなよ!



48期 タケテル「島田さんは引きずり老害です。いつも島田さんについていくと色々大変なことに巻き込まれるので」
44期 島田「まじかーまじかータケテル、まじかよー、まあまんざらでもないかな!!!」



46期 大塚「一平さんはガチ老害です。一番上なんで。」
43期 一平「まじかー(……ホッ、ダメージが少ない奴や)」






\(^o^)/ビュゴ~~~\(^o^)/ビュゴ~~~\(^o^)/ビュゴ~~~







48期から43期まで終結した飲み会は終始先輩風を吹かせていた島田に握られた。
現役部員はOB会からの直行で、その他は久しぶりのツーリングで疲れ切っていたところに島田の侵入を許してしまった形である。

それでも、本当に楽しそうに後輩と話す島田を見ているとなんだかどうでもよくなってきた。
5年前に新歓や初登りで活躍していた島田の姿を思い出しながら話を聞いていた。
そんな酒も悪くはなかった。








……にしても雑な振りだなぁ
\(^o^)/ビュゴ~~~
















────夜が明ける。







久しぶりの快晴にはしゃぐ一同。



43期 一平「9人だと長いし、4人と5人の班に分けて走ろうぜ。危ないから。」
44期 島田「分かりました。じゃあ俺は後発組の前引きますね!」

タケテルの前では恰好つけたい島田。
風の島田は後発組の先頭を走ることに。









































……ん?島田たち遅くね?













………

































アーヒャッヒャッヒャ ヽ(゚∀゚)メ(゚∀゚)メ( ゚∀゚)人(゚∀゚ )メ(゚∀゚)メ(゚∀゚)ノ ッヒャッヒャッヒャ















一平「やっぱりなー…昨日部長心得(笑)とかほざいててあいつ昨日ルートよく確認してなかったしなー……しかもメカトラかよ!」

大塚「うおおおお、部長心得とか島田さんの風はんぱねぇ\(^o^)/ビュゴ~~~」

蔵本「ってかこのまま152号まっすぐ行って合流地点まで行くんじゃないですか?」

一平「え、この道って峠越えた後に自動車専用に直結するから迂回の林道に入らなきゃいけなくて、とんでもないことになるぞ!ってかそもそも今日はもともと110キロ走る日だし、更に峠越えと林道迂回は無理なんじゃね」

蔵本「いやでもあいつはやりますよ、特にタケテルの前だし恰好つけますから!」

前川「あいつらは2つに1つですよ、自動車専用道を突っ走るか、林道を走るか。」





というか、こんなに面白いことはない!
昨日の飲み会で雑な振りをしたお返しに、合流地点で精一杯煽ろうと思っていた矢先のことである。


























島田「スポークがまた折れました……」




島田は合流地点のAコープで力なさげにそうつぶやいた。
結局、島田の自転車の調子が悪いということで素直に来た道を引き返して来たらしい。
なんと調子こいてエアロスポーク(笑)で今回ツーリングに来た島田のホイールは既に3本なくなっていたのであった。今までの元気はどこに行ったのやら。当然、いじる気力も失せる。

そもそもエアロって……(笑)
ホイール自体も風属性だったのが驚きである\(^o^)/ビュゴ~~~













合流地点から約50km、天竜川を下り終え浜松に入り、一同は今回のしらびそツーリングを終えた。
スポークの折れた島田は30kmほど走った後に輪行で浜松へ。
蔵本と一平は島田を駅まで送り届けてから浜松へ入った。

合流後に和田ちゃんが血まみれで、藤生のフロントのブレーキシューがなかったのはもはやあえて聞かなかった。







浜松駅にて日本代表の宣伝を見て
前川「あ、本田圭介だ!ってかよく見たら全然似てないっすね、共通点はオラついてるとこだけだな(笑)」















餃子のネオポリス・浜松。
餃子を食べて今回のしらびそツーリングは解散!



帰りは蔵本さんの運転するハイエースで大岡山まで。
蔵本先輩、さすがです><

ハイエースの中では誰かが

???「就活はコミュ力さえあればどこでもいけるぜ!」


と、後輩に力説していたのが聞こえた\(^o^)/ビュゴ~~~



最後の最後まで風の吹き荒れた合宿であった。



おしまい!




























-おまけ

~アスタリスク老害のモーホーな日課~

1日目

2日目

最終日